おねだり
最近まで、家族で食卓を囲み食事をしておると、必ず銀がテーブルに足を掛け食べ物を取ろうとしていた。
食べ物を得ようとすることは、動物の極めて自然な欲求だろうというのと、甘噛みとマウンティングで1日何回も怒られているのに、この行為まで厳しく叱ってしまうと、あまりにも怒られてばかりでかわいそうだなと思い、ダメとかコラとか軽く声を掛け追い払うだけにしていた。
甘噛みとマウンティングに怒ることがなくなり次第、厳しく躾けるつもりだったのだが、その空気を察してか、最近はテーブルに足を掛けることをしなくなった。
その代わり、食事中の私の隣にちょこんと座り、愛嬌のある顔で思い切り見つめてくる。
私の許可がないと人間の食べ物はもらえないと知っているのか、必ず私の隣に来て健気に待っている。
このやろうと思い、目の前で食べ物をちらつかせると首をかしげてソワソワしやがる。
そのかわいさと健気さに負け、手羽元の骨を取り与えると大喜び!
一瞬で食べ終えるとまたおねだりに来たので、もう1つ与えてやるとまたすぐ完食。
すると調子に乗りまたおねだりに来たが、下痢でもしたらまずいと思い、もうダメだ、おしまい!と少し強めに言うと、サッとおねだりをやめお気に入りの座椅子に行きご就寝。
人間の言葉がわかるのか!?というぐらい空気が読める銀。
甲斐犬がみんなこんな犬であるならば、かなりすごい犬種だ。